地域の文化はどのように自然環境に規定され、同時に人の主体性によって創造されているか
地域の文化はどのように自然環境に規定され、同時に人の主体性によって創造されているか。サケを中心とした魚食文化において検討した。魚種消費データの分析では列島の魚食文化地図といえるグラフと、地域の魚種の消費量をよく説明する消費構造モデル式が得られ、食文化の自然環境に適応する側面が示唆された。一方でモデルの予測値と観測値の乖離から、自然条件を超えた要因で形成されたと捉えられる地域の食文化を見出した。新潟・村上のサケの食文化は、単に環境の反映ではなく、代々の住民の主体的な意思と行動によって地域の資源として創造されていた。また資源にかかわる地域主体の意思的な営為の表明は、域外消費者の共感を喚起して持続的な関係の形成が期待できると考えられた。
楽しく書けました
論文掲載のご報告、「地域資源の自然条件と主体性」。東のサケと西のブリなど地域で異なる魚種消費の全体構造が見える、列島の「魚食文化地図」をデータ分析で導出してます。とても面白い(主観的には)結果になリました。また越後村上の鮭の食文化の自然に抗した主体的・意思的な形成について、地域史をつかって整理。それを踏まえて地域主体の意思の表出・パーパス訴求が、産品の市場拡大に貢献するだろうって示唆で締めます。三木清を導入で引用、柳田國男や佐々木喜善も参照して、楽しく書けました。査読いただいた先生方、ご指導ありがとうございました。


