【地域活性学】研究テーマのネーミングと命名者一覧表を作ってみた

小田切徳美氏「にやかな過疎をつくる」(農文協)

明治大学の小田切徳美先生のにぎやかな過疎をつくる(農文協)が出版されました。でも「にぎやかな過疎」って何だろう。この言葉が独り歩きするのです。そのためネーミングを考え出すことは研究者にとって重要な作業です。先日お亡くなりになった清成忠男初代会長も「ベンチャービジネス」と「ムラおこし」という造語を作られました。斉藤は「買い物難民」がまさに存在する現場にいて、おばあさんの発言を地方紙が記事化し、大手新聞社が私を含め記事化し、その数年後に研究者が「買い物難民」と名づけ、大手新聞社各社が一面トップで取り扱うという経験をしました。これはまさに創発でいう「瓢箪から駒」の現場に居合わせていたわけです。研究者のネーミングにより、全国に社会課題の認識が広がったわけです。「にぎやかな過疎」「ベンチャービジネス」「ムラおこし」という言葉に触発され私を取り巻く地域づくりのネーミングと命名者が分かる表を作ってみました。地域政策に関与した政治家や官僚の名前もわかる範囲で入れてみました。あくまで私周辺で使っている用語のみです。他にございましたら教えてください(斉藤)。

ネーミング 属性 命名者
地域再生 内閣官房 竹中平蔵
地方創生 内閣官房 安倍晋三
地域活性化伝道師 内閣府 安倍晋三
地域おこし協力隊 総務省 椎川忍
田舎で働き隊 農水省 石破茂
一村一品 大分県 平松守彦
まちづくり 横浜市 田村明
ベンチャービジネス 法政大学 清成忠男
ムラおこし 法政大学 清成忠男
買い物難民、フードデザート 茨城キリスト教大学 岩間信之
むらおさめ 島根大学 作野広和
むらつなぎ 民間人(実務家研究者) 斉藤俊幸
農村撤退 金沢大学 林直樹
田園回帰 明治大学 小田切徳美
にぎやかな過疎 テレビ金沢 ドキュメンタリー番組名
限界集落 高知大学名誉教授 大野晃
6次産業化 東京大学名誉教授 今村奈良臣
ローカルベンチャー 民間人(実務家) 牧大介(岡山県西粟倉村)
弱いつながりの組織 スタンフォード大学 マーク・グラノヴェッター
イノベーション ハーバード大学 シュンペーター
関係人口 民間人(会社社長) 高橋博之
マイペース酪農 民間人(農家) 三友盛行
人生100年時代 ロンドン・ビジネス・スクール リンダ・グラットン
社会的共通資本 東京大学名誉教授 宇沢弘文
社会価値 ハーバード大学 マイケル・ポーター
継業 神戸大学、鳥取大学 中塚雅也、筒井一伸
孫ターン ふるさと回帰支援センター 嵩和雄
半農半X 半農半X研究所代表 塩見直紀