政策研究論文枠を創設(提案)
2年前の学会誌改革において学術研究と実務研究の両分野での募集を制度化し、その結果として論文投稿および学会員の大幅増を実現しています。今回、提案する改革は「政策研究論文」の提案であり、まずは理事会においてご意見を拝聴したいと考えています。その上で、具体化に向けた提案を次回理事会で提案することを検討したいと考えています。
【提案内容】
① 現在ある「学術研究論文」「実務研究論文」に加えて、「政策研究論文」を創設する。
② 現在の学術研究分科会、実務研究分科会に加えて、政策研究分科会を新設する。
③ 本分野の募集は、令和6年10月より開始する。
【経緯】前回の改革では、学術研究に加えて実務研究を分野として創設しましたが、政策研究も将来の課題としていました。今回は、会長、学会誌編集委員会委員長、学術研究分科会長、実務研究分科会長の4名で意見交換した結果、以下の様な論点を踏まえて、新たな提案をするに至りました。
【論点】(過去の論点も含む)
① 地域活性学会員数の構成が大学研究者に偏る傾向が数年前から顕著になり、実務家、行政職員、関連する団体会員が減少していた。地域活性化の本旨を考えれば実務家および行政職員の減少、当初は存在した地方自治体会員の減少は問題であり、学会員構成のバランスを確保する為には、それそれの構成員に提供できる利益を再考する必要があり、その一つとして実務家および行政職員による論文の掲載が重要であるとの認識がある。
② 地域活性化においては国および地方自治体の政策研究が重要であるが、多くの学会で政策系論文は査読において却下される傾向がある。その理由は、研究論文には実証(エビデンス)が求められるからである。新たな政策の研究は未実施の内容が多く、実績に基づく検証が出来ないことによる。しかし、政策研究および政策提案は地域活性学会の会員にとっては重要な情報であることは間違いなく、査読付き論文として認めることが有用である。
③ 政策研究および政策提案の多くは創造的であり、過去の実務的経験から導いだされているものも多い。また、様々な理論的思考から導出されるものも多い。実証(エビデンス)に替えて、演繹的な論理展開も含めた論理性があり、実務的インパクトが示されていれば、その政策研究および政策提案は学術研究論文に相当する価値が存在し、査読付き論文として扱うことが出来る。
とにかくやってみよう(承認)
SNS反応
- これ去年の社会政策学会で結論で、具体的な政策提案に踏み込んだら、そんな必要がないという指摘する人もいました。>どこにも「自分にとっては不要、やる気がない」のを「組織として不要」と断ずる人が多いですね。閉塞感の最大原因ですね。
- 素晴らしい快挙ですね。現代社会のニーズはウォーターフォール(リサーチクエスチョンとエビデンスを固定してから次に進む)からアジャイル(とにかく問題を解決しながら、解決準備をしながら研究すべき・解決すべき問題が明確になっていく)に大きく転換しています。最前線の人間にとってはアジャイルでないと食えないケースが激増しています。大学の立場から言えば圧倒的にウォーターフォールが今いる人にとってはぬるま湯で過ごしやすいので、地域活性学会以外ではなかなかそういう判断にはなりにくいと思います。快挙であると申し上げたいと思います。統合型政策(戦略)開発の機能的なツールはP2Mで、多くの独立行政法人・内閣府や各種企業が注目しています。
- →とにかくやってみよう(承認)フォアキャストでの前列やエビデンスで失敗しない事を重視するより、これからのイノベーションが起こせるかは、どれだけバックキャストで思考出来るかだと思います。