世界の研究機関第10位、ノーベル賞受賞者輩出の沖縄科学技術大学院大学(OIST)訪問

ネイチャー誌が発表した世界の研究機関ランキング第10位、ノーベル賞受賞者輩出と話題の沖縄科学技術大学院大学(OIST)の視察報告です。OISTは内閣府認可の私立大学です。令和五年度内閣府沖縄振興開発予算総額2679億円のうち、OIST関連経費は196億円です。毎年7%程度を使っており潤沢。

OISTは恩納村の山の上にある

沖縄科学技術大学院大学は5年間の学際的な博士課程のみの大学院です。英語が共通語。国による運営。学生は全員リサーチアシスタントシップで毎年300万円が支給され、このなかから学費60万円を支払い240万円の生活費を確保し研究できる。ここまでくると勉強ではなく成果が求められる研究。入るの難しいです。競争率は10倍を超えます。1学年は30~40人。日本人はこのうち5~6人と一割程度です。

空中回廊を歩いて大学院へ

教員の研究室は分野横断的に異分野が隣り合わせで配置

ネイチャー誌の科学論文の生産性が高い研究機関ランキング世界10位の沖縄科学技術大学院大学の教員の大半は外国人、学生の大半が中国人とインド人。なぜ日本人がいないのか。博士課程の院生たちはみな国内大学の教員志望だが、外国人教員には教員になる人脈がないから日本人は来ないのだそうだ。

廊下沿いには小会議スペースがたくさんある

研究を公開している研究室もある

博士課程入学ガイダンスの表示

教室には黒板も教壇もないのよ

レストラン

学内地図

ノーベル化学賞選考委員を務めるカリン・マルキデス学長

カリン・マルキデス氏は科学者で沖縄科学技術大学院大学長。ノーベル化学賞選考委員を務める。写真出典はOIST

沖縄に世界に誇る科学技術大学を創ろうと国の沖縄振興費をベースに2012年に開学したOITS。既に科学論文の質が国内トップ、世界9位にランク。教員 90名の63% 学生288名の81%が外国人という国際色豊かな大学院大学で、5年一貫の博士課程。産業界との関わりも活発で研究による知的財産を元にした商品化を既存企業に対しマーケティング。イノベーションをもたらす国内企業との研究パートナーシップやスタートアップ、起業支援などかの有名な米国マサチューセッツ工科大学を蹴ってOITSを選ぶ学生もいて、自由な発想での研究支援と沖縄という環境も魅力という。一例としてインドからの学生が母国の乾燥地農業に使える天然資源由来の吸水ポリマーを開発。また実現不可能と言われたイカ養殖技術を開発し実用化、美ら森の自然を守るプロジェクトも