この春から大学院生になります。

石田眞由美

市議会議員をしています。

また新しい環境に身を置き、新たな視点を取り入れながら物事に取り組むことが出来ることは、好奇心の赴くまま留まらず、どちらかというと気軽に転職もして来た私にとって、必要不可欠、ウェルビーイングの大事な要素なのかなと思います。転職といえば、転職相談に行った転職エージェントで、「うちを受けてみませんか?」と言われ、希望職種とは違ったものの好奇心から応募し運よく合格、キャリアアドバイザーとして働くことになりました。それまでの主な私のキャリアは、何度か会社は変わったものの流通/消費財マーケティング分野での経験で、販売・営業から始まり、販促や商品企画、戦略プラン策定と実行指揮など、マネージャーやディレクターとしての実績も積んでいました。転職時、私を担当した同僚は、「石田さんのキャリアを大きく変えてしまったようになったけど、良かったのかな?」とも言っていましたが、それも良かった!と思います。この時にキャリアが大きく変わったのかどうかは分かりませんが、変化を続けることは、私の好物のようです。その時々の新しい環境と新たな出会いは、確かにその後を愉快に豊かにしてくれています。そして、ちょうど5年前の3月、東京からUターンし地元に戻り、現在は京都府向日市で市議会議員をしています。

この春から、大学院生になります。

地方自治、行政に関わることを体系的に学びなおしたい。議論し研究し、提言、実践して行くためのベースが欲しい。議員2年目となり、大学院に行くという選択も考え始めていた頃、イギリスの化粧品ブランド、ザ・ボディショップ(日本では当時イオングループ)在職時の同僚だった大和田順子さんから、同志社大学政策学部に教授として赴任すると連絡が入りました。絶妙のタイミングです。しかも大和田教授の専門分野は、私が地域課題として取り組んで行きたいテーマと一致し、これはもう大学院に行きなさいと言われているようなものです。という訳で、社会人枠での入試を経て、同志社大学大学院総合政策科学研究科に入学することになりました。博士課程の前期です。

京都西山、乙訓地域は高級筍の産地

大学院の研究テーマは、地域まちづくりの課題である「都市近郊における持続可能な竹林の保全及び利活用に関する研究」としました。私の地元、生まれ育った京都西山、乙訓地域は、高級筍の産地であり、丘陵には美しい緑の竹林景観が広がっています。古くから竹材利用の歴史を持ち、京都近郊という立地から洗練された竹の文化を継承してきました。竹取物語の発祥地とも言われています。農家の方々が手間と時間をかけたタケノコ畑の風景は清々しく美しく、向日市が官民連携で整備した竹林散策路「竹の径」は、国土交通省の「手づくり郷土賞」(2001年、2015年)、京都府選定文化的景観(2010年)に選ばれるなど、市民の憩いの場であるとともに観光資源にもなっています。しかしながら、近年は特に、農業従事者の高齢化と後継者不足、それに伴う放置竹林の増加、また、京都・大阪へ交通至便な乙訓地区では、宅地に転用できる場所であれば、竹林は住宅街に変わり減少して行きます。美しい緑の景観と美味しい筍、竹に関わる歴史と文化を次世代に引き継ぎたく、大学院での研究と実務を通じて、今後の持続性のある竹林の景観環境保全と竹林・竹の利活用、経済的に循環でき仕組み作りに貢献したいと考えています。休日には、市民ボランティア団体のメンバーとして竹林活動に参加しています。竹林整備も兼ねて切り出した竹を使い、竹林を通る市道沿いに竹垣を巡らせるプロジェクトで、昨年2021年、向日市では「竹の径」に続き、「籔の径」として、「手づくり故郷賞」を受賞しました。多様な人々が集まるオープンで明るい竹林空間、フィールドワークの場として大学生も定期的に訪れます。竹林活動については、機会があればまたお伝えしたいと思います。

Writer:石田眞由美(地域活性学会員)