【能登半島地震・下唐川通信「絆」】一人一花in能登半島プロジェクト(加代 等)

常盤貴子さんとみんなで一緒に下唐川にガーデンを作りましょう!

下唐川地区の公費解体がほぼ終わり,空き家を含め40軒のうち30軒が解体されました。地区の風景がすっかり変わってしまい,今後,解体された宅地をどのように管理していくかが復興委員会でも話し合われてきました。そんな中,下唐川を何度も訪問し,復興委員会のオブザーバーにもなって下さっていた岩手大の荒木先生,都立大の益邑先生,福岡大の野口先生が中心になり,「一人一花in能登半島プロジェクト」を立ち上げてくださいました。そのプロジェクトの穴水町の代表に田畑さんがなり,下唐川でのガーデンづくりを進め,そして,それが実現することになりました。家が解体され,下唐川から金沢に移住した深田幸子さんの宅地にガーデンを作ることに決め,重機を運転できる田畑さんを中心に計画と準備,整地を進めて来て,基本的なガーデンの姿が完成しました。

常盤貴子さんの能登への思いがこの「GARDEN KARAKO」に

「一人一花in能登半島」プロジェクトのパンフレットの中で,このプロジェクトの主旨が次のように紹介されています。『多くの被災家屋が公費解体される中で,地域には空き地が増加しています。これらの空き地は,復興の進む街並みの中に〝寂しさ〟を感じさせる風景として残り,地域の活気を損なう要因となることが懸念されています。そこで,「一人一花in能登半島」プロジェクトでは,地域住民の手で花を植え,空き地を彩り豊かな憩いの場に変えることを目指します。このプロジェクトには,復興の過程で生まれた空き地を放置せずに活かすこと,そして地域の人々がつながりを深めることの2つの意味が込められています。』そして,このプロジェクトは,福岡市役所の推進する「一人一花運動」を参考にスタートし,福岡市の高島市長や「一人一花課」の協力を得て,その仕組みを参考に能登半島全体で展開していくことも記されています。福岡市の「一人一花運動」と「一人一花in能登半島」プロジェクトを結び付けてくださったのが,九州大学の鵜飼鉄矢教授と常盤貴子さんの出会いでした。12月の福岡のイベントで出会ったお二人が,「一人一花in能登半島」の構想で意気投合して,常盤さんがアンバサダーを引き受けてくださることになったそうです。常盤さんは,被災前から能登地域に深い関心を持たれ,震災後も何度もこの能登を訪問してくださいました。「人が集まるきっかけを,花からつくりたい。」という熱意を持ってこのプロジェクトに参画してくださいました。そんな,鵜飼先生や常盤さんの能登に対する思いを大切にして,この下唐川の地にガーデンを地区のみなさんと一緒につくりたいと思います。

常盤貴子さん,そして,「一人一花in能登半島」プロジェクトのみなさん,素敵なガーデン,ありがとうございました!

能登半島の復興や下唐川の復興を願うたくさんの方々の思いが,この「風と光のふるさと GardenKaraco」につながっています。そして,私たちの地区の復興のシンボルになりました。当日は,深田幸子さん,肇さんも参加してくださいました。2人ともガーデンの様子を見て,「こんなにきれいになっているとは思いませんでした。本当にうれしい。」と何度も話されていました。常盤さんと幸子さんのガーデン看板の除幕式は感動的でした。幸子さんに喜んでいただき,みんなで協力してガーデン造りをしてきて良かったなと思いました。常盤さんも参加者とお話したり,いっしょに写真を撮ったりと本当にていねいに対応してくださいました。特に心に残った場面を,佐藤律子さんは次のように記しています。(「一人一花in下唐川」グループラインより)「母が通っているディサービスの介護士さんにチラシを渡したところ,利用者さんを連れて来てくれました。車からの見学のつもりが,常盤貴子さんが車まで来てくださり,ひとりひとりに声をかけてくださったのがすごく嬉しくて涙がでたと話してくれました。その後,皆さん興奮して大変盛り上がったそうです。みんなが喜んでくれて,私も嬉しかったです。これからは,ガーデンを楽しみながら,みんなで大切に育てていきたいと思います。みなさんお疲れ様でした。そして,ありがとうございました。」常盤さんの能登に対する思いと優しさをみんなが感じたことでしょう。

県道の草刈り,Garden Karacoの花植えと除草,ありがとうございました!

8日(日),丸山地区,下唐川地区,挾石地区合同で県道の草刈り,そして,「風と光のふるさとGarden Karaco」の花植えと除草を行ないました。人数が集まるか心配していたのですが,県道の草刈りに18名,また,ガーデンの花植えと除草にも15名ほどの人が参加してくれました。団地入居者の上唐川の加美さんや東さんも参加して下さったことや1世帯複数の方が参加して下さったことで,いつも以上の人数で実施することができました。3地区合同で草刈りを実施したことで,唐川口から丸山までの県道がとてもきれいになりました。暑い中,本当にありがとうございました。震災後,たくさんのボランティアの方や大学関係者の方,そして,「風と光のふるさと Garden Karako」ができたことで,さらに多くの方がこの下唐川を訪問してくれるようになりました。震災で多くの家が解体され,地区の風景は一変しましたが,それでもこうやって少しずつ関係人口や交流人口が増えることで,地区ににぎわいを創り出せたらいいなと考えています。今後ともご協力よろしくお願い致します。草刈りを終えた夕方,いつもお出で頂いている金沢大学の田中さんが,松本准教授と学生3名を案内して来てくださいました。きれいに整備された道路とガーデンでお迎えすることができて良かったです。県道の草刈り,Garden Karacoの花植えと除草,ありがとうございました!