【能登半島地震】下唐川通信「絆」、復興委員会準備会・NHK取材

復興委員会準備会・NHK取材(66号、2024年11月22日発行)

下唐川地区の復興の基本的な考え方を共有できました。

19日(火)復興委員会準備会を開催しました。地区の役員を中心に,福岡大野口先生,岩手大荒木先生,都立大益邑先生,そして,金沢大学藤井先生とゼミ学生伊藤さん,朝日新聞の上田さんにも参加して頂き,第1回復興委員会で出された意見を検討しながら,今後の復興の基本的な考え方を確認しました。その様子をNHK「あさイチ」の取材の方々に撮影して頂きました。(20日は,地区の様子や下唐川通信,第2団地の撮影をしました。)
【話し合いの中で確認されたことの中で,特に大切だと思ったこと】

●公費解体が進んで地区の風景が変わる中,下唐川のこれまでの風景を大切にできるような復興にする。(道路の整備,崩れた石垣等の撤去等安全性を確保しながら復興をすることは大切であるが,田や畑,きれいな川と水の保全,美しい自然をどう守って行くかも考える。)

●この地区に住み続ける人,この地区を離れていく人のつながりを大切にしていく取り組みをする。(公費解体後の宅地の草刈り等,地区に住む人やボランティアだけでなく,地区を離れた人たちにも声かけをして,いっしょに草刈り日を設定して取り組むこともできるのではないか。祭りやイベント情報を共有し,お互いが参加できるようにする。)

●ヒューマンスケールを大切に,住民の望むものを復興のベースにしていく。(今の私たちにできることや必要としていることを私たちの身の丈に合った形で復興していく。)

●行政,これまで来て頂いたボランティアの方々,この地区を訪問してくれた学生さんとのつながりを大切にして,これからも交流人口や関係人口を増やす取り組みを継続する。

他にも「磐持ち大会」の復活や「みんなの食堂」の開催,地区の懇親会等,具体的な意見もたくさん出ました。今回の準備会をもとに更に地区総会や復興対策委員会で深めていきたいと思います。

キウイをどうぞ!

片岡さんから「石橋正一さん宅裏にあるキウイがまだたくさん残っているので,欲しい方はどうぞご自由にお持ちください。」という案内がありました。生でもジャムにしてもおいしいので,欲しい方はどうぞご自由にお取りください。(文責:加代 等)

NHK取材班と地区を周りながら(67号、2024年11月25日発行)

記録として残された写真と私たちひとりひとりの記憶の中に

20日(水),NHKの取材班の方々と公費解体が進む地区を説明しながら周りました。深田幸子さん宅を通り過ぎようとした時,ディレクターの重松さんが,「ここのお宅は表札だけが残されているのですね。」と,話されました。表札をながめていると亡くなった深田嘉六さんのことやここを離れて行った幸子さんの顔が浮かんできました。公費解体で家は完全に無くなってしまったけれど,表札のある門柱を残していった幸子さんの思いを色々考えていると,この表札と門柱だけはこれからも大切に残していきたいなと思いました。山崎さんの家の前で偶然にも修子さんと車で出会いました。家が無くなってどうですかという問いかけに「さびしくて,さびしくて仕方がないですね。」と答えていた修子さん,その通りだなと思いました。自分の生まれ育った家が,そして地震の前までよく行き来していた家が無くなってしまったのですから・・・。町道の横によく手入れされた堂田さん,佐藤さんの畑。そこには今が旬の白菜や大根,そして来春の玉ねぎ等が植えられていました。見慣れているはずなのに,こうやってあらためて見ると人の手がかかった畑がそこにあることに感動すら覚えました。谷口満さんにも出会いました。満さんの家も解体が終わり,今日は,墓の横の小屋を取り壊す準備をしているとのことでした。「満さん,来年解体跡地の草刈りを計画しているけど,連絡するので来てくださいね。」と,声をかけると「そうやね。声をかけえくれるとありがたい。自分も元気なうちはいっしょに草刈りをしてここにもどってきたいからな。」と,快く草刈りの活動に賛同してくれました。
今回NHKの取材班の方々とたくさん話をすることができました。それは,番組制作に協力するということだけではなく,自分自身この地区に対する思いを再確認できることにもなりました。本当にいい機会を与えて頂いたと感謝しています。ありがとうございました。

レスキューストックヤード:カフェサロン開催 29日(金)10:00~

神戸の石光商事さん(コーヒー関連の会社)がカフェサロンを実施してくださいます。一息つきにおいでください。詳細は後日お知らせします。 (文責:加代 等)

飲料水の提供、ありがとうございました(68号、2024年11月27日発行)

「お手伝いJAPN」のみなさん,長い間ありがとうございました!

簡易水道が復旧した後,鉄分量が多く飲料水として使用できませんでした。これまで長い間に渡って「お手伝いJAPAN」のみなさんに飲料水を運んでいただいたことで,本当に助かりました。お手伝いJAPNの山崎さんも明田さんも長野県からわざわざ私たちのために来てくださいました。本当に感謝しかありません。そして,今後ともこの「つながり」を大切にして色々な面でのご相談やご支援の程をお願いしてあります。田畑さんのご厚意で,今後は田畑さんの井戸水を飲料水として使わせて頂きます。町の早い対応で工事が完了し,集会所の横に蛇口を設置しました。恒久的に使えるように工事をしましたので,もし,災害で簡易水道が使えない時もすぐに井戸水に切り替えて集会所の水道が使えるようになりました。すごく良質な井戸水なので,安心してこれからご使用ください。

おいしいコーヒーをご堪能ください!

ペットボトルの飲料水を家庭配布してくださっている「レスキューストックヤード」さんの計らいで,『穴水町カフェ』が,29日(金)10:00~12:00に下唐川集会所で開催されます。コーヒー関連の会社のカフェサロンですので,おいしいコーヒーがいただけると思います。秋の深まりが感じられる素敵なチラシがメールで届きました。麻袋で小物ケースなども作ることができるそうなので平日ですがたくさんの方の参加をお待ちしています。下唐川在住の方だけでなく,もしよかったら他の地区のお友だち,お知り合いに声をかけてくださっても大丈夫ですので,宜しくお願いします。またみんなでおしゃべりをしながら楽しい時間を過ごしましょう。 (文責:加代 等)