地域活性学会事前視察団訪問(文化芸術観光専門職大学)
研究大会が豊岡市で開催されます
地域活性学会とは何か
地域活性学会は内閣府が主導して平成20年(2008年)に誕生した地域活性化領域を研究テーマとする学会です。大学で地域活性化を研究する研究者だけではなく、公務員や会社員などで地域の現場で実践する実務家研究者が多いのが特徴の学会です。現在の学会長は総務省の元官僚であり、副会長には島根県浜田市の現職市長、大学教授、実務家が就任しています。研究誌「地域活性研究」を年2回発刊しています。世界的な研究誌であるサイエンス誌に論文が掲載されたというニュースがよく流れます。地域活性学会でも学会誌編集委員会が中心となり、論文を査読し、通過した論文は研究誌「地域活性研究」に掲載しています。研究学会は研究者に査読論文の学会研究誌掲載という客観的な根拠を提供している団体と言えます。
学会研究誌「地域活性研究」
大学教員と研究学会は切っても切り離せない存在
大学は教員(教授、准教授、助教授、専任講師)の評価の一部を研究学会に委ねています。つまり大学は学内においてのみで教員の評価を行わず、研究学会が査読した論文数を指標にして教員を評価し、採用・昇進等に活用しています。このため、大学教員は研究学会とのつながりの中で、常に論文を執筆することが求められています。大学教員と研究学会は切っても切り離せない存在と言えます。近年、社会人の方で博士号を取得する方も増えています。地域活性学会では、社会人として研究を進める方を実務家研究者(JK)と称して支援をしています。実務家研究者が博士号を取得する時でも研究学会の査読論文の本数が問われます。このため大学教員や学生や実務家研究者は、研究大会に結集して、論文を発表し、研究者たちの意見を聞き、論文の深化を図るのです。
研究大会
地域活性学会は現在1200名の会員がいる大きな学会です。毎年9月に研究大会を全国各地で開催してきました。今年の研究大会は豊岡市で開催されます。また、この研究大会では大会記念講演、パネルディスカッション、一般研究発表、研究部会セッションが開催されます。
大会記念講演(市民無料公開)
大会記念講演とパネルディスカッションは文化芸術観光専門職大学の大教室を使い開催されます。大会記念講演は平田オリザ学長が行います。
パネルディスカッション(市民無料公開)
パネルディスカッションは豊岡市民をパネラーとして招聘し、小さな世界都市 豊岡の挑戦~ローカルとグローバル、環境と経済、演劇と日常をテーマに話し合いを進めます。
パネラー
パネラー | 所 属 |
確定次第追記
一般研究発表(会員・参加費を支払った方のみ)
一般研究発表は、大学の教員や学生が、自らが作った論文を発表し、その教室にいる研究者から、質問を受け、答えることで、更なる研究を深める機会となるものです。発表者は、こうした意見を踏まえ自分自身が書いている論文を完成させていきます。一般研究発表は大学の各教室に分かれて、同じ時間に開催されます。
一般研究発表の様子(前回大会)
研究部会セッション(会員・参加費を支払った方のみ)
研究部会セッションとは地域活性の同じ分野の研究者たちが議論する集まりです。実務家研究者をどう育てていくのか、生物多様性をどう展開してゆくのか、地域おこし協力隊の活動や定住をどう進めるのかなどのセッションが予定されています。研究部会セッションは大学の各教室に分かれて、同じ時間に同時に開催されます。ひとつのセッション会場に座り深く考えるのもあり、セッション会場をぐるぐる回るのもありです。
「実務から理論への昇華とその評価」セッション(前回大会)
開催されるセッション(案)
セッション名称 | 備 考 |
注)確定次第追記
研究大会では研究者同士のつながりを作ることが大切
Writer:斉藤俊幸(地域活性学会広報交流委員長)