【島根県浜田市】ケンボロー手づくりハム工房・株式会社島根ポーク訪問

国土交通省の仕事で島根県浜田市を訪問しましたが、どこか行きたいところがないかと問われ、中国地方整備局のみなさんと島根ポークのハム工場見学に行ってきました。豚肉の原価の半分は配合飼料の購入費です。西日本は水島港(岡山県倉敷市)に輸入拠点があり、そこから配合飼料(トウモロコシ)を運んでくるのだそうです。このトウモロコシの生産を日本国内でできれば耕作放棄地の解消に繋がるのでしょうが、それが無理なら、フードマイレージの観点から消費者は脂肪分の少ない豚肉で我慢するという選択肢もあります。脂肪分の少ない豚肉、サシの入っていない和牛、濃厚でない牛乳などはこれから日本で議論しなくてはならない食の社会変革の領域のものです。小田切先生(明治大学)は土地利用の縮小は『社会全体としての「脱成長」や「成熟社会化」とセットで議論する必要がある』と述べています。土地を断念する前に食品のあり方も考える必要があるわけです。養豚会社は地域にとってとても大切な存在であると思いました(斉藤)。

毎週金曜日に軽トラで売り歩く

ケンボロー手づくりハム工房でできたハムやソーセージは毎週金曜日に軽トラで売り歩いている。第1週金曜日は邑南町、第2週は浜田市、第3、第4週は広島県からの注文を届けている。ほぼ個人客が対象だ。

ケンボロー手づくりハム工房の沿革

1972年初代社長の父が現在の本社場所で経営していた母豚10頭を引き継ぎ、逐次規模を拡大。1977年国を挙げて取り組んだ「畜産基地建設事業」に参画し、母豚規模250頭の一貫経営農場としてスタート。有限会社島根ポークを設立。1980年日本で初めてハイブリッド豚「ケンボロー」を米国より導入(当時:岩谷産業 現:イワタニケンボロー経由)。以来一貫してケンボロー豚を飼育。1982年金城農場、母豚550頭に増設。1987年旭町に母豚 規模572頭のケンボロー豚の種豚農場(GP農場)を開設。1995年「アクール梨園」を開園(島根県那賀郡旭町(現在 浜田市旭町))。1999年「レストランケンボロー」を開業(島根県浜田市黒川町)。2000年「ケンボロー手づくりハム工房」を開業(島根県那賀郡金城町久佐(現在 浜田市金城町))。2012年株式会社広島ポーク 設立(広島県三次市)。2019年会社組織を有限会社から株式会社へ組織変更。

工場の作業風景(ウィンナーづくり)

工場直売所