ようこそ! 志でつながる知的ネットワークへ

サイバー大学IT総合学部教授 石川秀樹

ソフトバンクグループが運営する株式会社立の100%オンライン通信制大学の専任教員。コロナ前からZoomを使った指導を全国のみならず海外在住の学生とも行う。

私は大学を卒業後、メーカーの国際財務や輸出などを経験した後に大学の教員となりましたので、実務家教員という立ち位置です。地域活性学会には2015年に入会し7年目となります。入会当時は、SBI大学院経営管理研究科の教員として事業計画のゼミナールを担当していましたが、eラーニングの大学院であったので、学生も首都圏だけではなく北海道から沖縄、そして海外在住とさまざまでした。彼らの事業テーマは地域活性化を目的としたものが多かったので、その分野での知見を深め人的ネットワークを創りたいと思い入会しました。

2つの偶然から大村研究大会へ

入会後、英国奨学金同窓生のアジア大会に参加するためソウルへ向かいました。そこで、奇遇にも、舘先生(当時学会副会長)とお会いすることになります。帰国後、日本でも英国奨学金同窓会を設立しようということで、舘先生ともに日本の同窓会を創りました。その過程で、舘先生の交渉力や人脈に驚かされ、大いに学ぶことになります。この同窓会の最初の懇親会でと記憶していますが、舘先生が、大村市の市長が代わり新市長(園田裕史現市長)とはコンタクトが取れないという旨のお話をされていました。実は私の教え子が新市長とは高校時代の親友で、私は新市長とはフェイスブックでのお友達でした。そこで、新市長を舘先生と関先生(現副会長)にご紹介しました。関先生は、自治体の枠を超えた大村湾の地域活性化を推進されており、東京のIT企業の若手経営者を長崎県の西海町のシティーマネージャーとして送り込むなど、私の想像を超える活動をされており、再び驚かされます。なお、このときの園田市長、舘先生、関先生の面談が第12回大村研究大会へとつながっていきます。

地域活性学会のTシャツを着て挨拶される園田裕史大村市長(2019年9月13日 第12回大村大会の理事懇親会にて)

地域活性学会に金融マンが少ない違和感

私が地域活性学会に入会して驚いたことは、地域金融機関の方の参加がほとんどなかったということです。なぜなら、財務出身の私からすれば、地域経済については金融機関の方が一番よく理解しており地域活性の主役として学会でも活発に活動されているのだろうと思っていたからです。学会入会後、研究者、行政、地域活性に取り組む地域の方々が地域活性について活発に議論している中に加えていただき、多くのことを学ばせていただきましたが、地域産業に横断的に関わってる金融機関の方が参加されていれば、より実りのある議論ができるのではないか、また、議論を実行に移すことができるのではないかと思っておりました。

燃い金融マン協会の衝撃から金融部会を立ち上げ

そのような中、大学時代の学友の山口先生(現監事)が日本銀行を退職し、金融経営研究所を設立し、同時に「熱い金融マン協会」を主宰するという連絡がありました。地域活性化に積極的に取り組む金融機関の方のお話を直接聞くことができるということで早速入会しましたが、金融マンの地域活性への思いの「熱量」の高さに衝撃を受けるとともに、地域活性における金融機関の存在が、私の想像以上に大きいことを理解しました。http://atsukin.kinken.biz/

とはいえ、私自身は国際金融の実務経験しかなく、地域金融は専門外であり、できることは限られています。いっしょに学会監事をしていた穂刈先生(当時あおぞら地域総研社長)にご相談し、学会副会長(当時)の小野先生(山形大学教授)に部会長をお願いし、ご快諾いただきました。小野先生は橋本卓典著「捨てられる銀行4」では「地域金融機関の松下村塾」と称賛される「産学金連携コーディネータ研修」を主宰されています。この研修は、金融機関職員が、スキルアップを図りながら、顧客である地域企業と同じ目線で、伴走型の支援をすることを目的としたもので、受講者は、山形県内で700人を超え、東京地区でも100人を超えています。地域金融界ではスーパースターの小野先生を部会長に、穂刈先生と山口先生を副部会長に、そして、私自身は事務局という体制で金融部会が立ち上がりました。

 

金融界以外の人にこそ知ってほしい金融機関の地域活性への貢献

金融部会は金融庁長官や金融機関の経営者だけではなく、地域通貨の実践者や金融機関を退職して起業した人など様々な人をゲストスピーカーとしてお招きして、年に3,4回研究会を開催しています。金融機関は人・カネ・情報を持っています。本気になれば地域活性化に大きく貢献できます。金融庁も、地域金融機関の地域活性化への貢献度を重視しています。みなさんの地域の金融機関が地域活性化の取り組みが不十分な場合、それは熱心でないのではなく、やり方を知らないからかもしれません。金融部会では、その金融機関を眠りから覚ますヒントが得られるかもしれません。ぜひ、金融関係者以外の方にもご参加いただければと思います。

事業再生と債権管理2021年1月5日号にて、金融部会が特集として紹介されました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。私の履歴書の出来損ないのような内容になってしまいましたが、お伝えしたいことは、「地域活性学会には地域活性化を志とする熱量の高い仲間がたくさん」という点につきます。非営利・営利、組織・個人、金融・非金融、研究・実践・実践×研究など多くのアプローチがありますが、志は同じです。研究や実践で行き詰ったとき、ヒントをもらったり、愚痴を聞いてくれたりします。その分野で活躍している人からも直接話を聞き学ぶことができます。研究会や研究大会でみなさんとお会いできることを楽しみにしています。

天正遣欧少年使節顕彰之像(長崎県大村市)

追伸 写真の像の右側の橋が長崎空港に通じる橋(箕島大橋)です。この像の近くに「天然温泉 大村 ゆの華」があります。大村研究大会の帰路、温泉に入り、温泉前のお店(おむら夢ファーム シュシュ)でアイスを買い、そのアイスを食べながら橋を渡りました。大村湾を突き抜ける風が心地よく、1キロほど絶景を楽しむことができます。長崎空港へは橋を歩いて渡ることをお勧めします。

箕島大橋から(長崎県大村市)

Writer:石川秀樹