1.趣旨
「地域活性研究」は、地域活性に関する理論的・実証的研究の成果を広く内外に発信していくために地域活性学会が刊行する学術雑誌である。本論文集は、地域課題の理論的・実証的解明と地域活性の理論・手法の構築をもって、地域活性に寄与することを目的とする。地域の課題は多様であり、その解決のためには、学際、実務双方の視点が必要不可欠である。そのため、地域課題、地域活性という本題をめぐって、様々な分野からのアプローチを歓迎する。また、様々な立場からの共同研究も歓迎する(国、自治体、研究者、企業等との共同研究など)。
2.本誌が取り扱う研究分野・内容
地域社会の振興・活性化や地域課題の解決等に関する研究には、大別して、事象や取り組み等を学問的新規性の観点から論じる「学術研究」と、現実的・実践的な手法や解決策等の実現に主たる関心を持つ「実務研究」の2分野がある。両者は相互に関連しており、それぞれの研究から得られる知見を共有し融合することによって、より実践的な学術知の創出につながるとの考えから、この2分野を本誌が取り扱う研究分野・内容と定義する。この異なる目的を持つ2つの分野は並列に扱われるとともに、知見を交換し合い、切磋琢磨しあって発展すべきものでもある。もちろん、社会では双方が必要とされているものであり、本誌のみならず本学会活動の両輪となるべきものである。
3.投稿区分
本学会の研究目的として掲げる「地域活性に関する学術研究の高度化」と「地域活性に関する実践的研究の促進」に貢献するという視点から、論文の種類を次の4区分とする。
・学術研究論文:学術的な新規性に主たる関心を示すもの
研究対象となる事象や取り組み等を、学問的背景や知見に基づき学術的に解明するものであり、学術的に新たな知見を明示する論考を含み、一般的、普遍的な理解や論理構成を有するもの。論旨が一貫し、学術的成果として一定の結論を得る段階に至っていることが望ましい。
・実務研究論文:現実的・実践的な手法や解決策等に主たる関心を示すもの
研究対象となる事象や取り組み等を現実的・実践的に実行し、達成し、又は解決を図る手法や方策等を主に実務的視点から記述するもの。事象や取り組み等の記述に加え、同様の事象や取り組み等を再現・実施すために必要な、十分な説明・記述がなされていることが望ましい。
・学術研究ノート:学術研究の萌芽段階・途中段階にあって重要な知見を扱うもの
学術研究の萌芽段階や研究の途中段階における研究成果が対象で、将来的に学術研究論文への発展が期待されるもの。学術研究論文とするには時間がかかる場合や、萌芽段階での顕著な知見が得られ、早期の公表が望ましいと判断する場合等は、本区分に投稿されることを薦める。
・事例報告:新規性が高く速報する価値のある事象や取り組み等を詳述し紹介するもの
研究対象となる事象や取り組み等について、詳細に説明・記述したものであり、事象や取り組み等の記録・紹介・応用等を目的としたもの。実務研究論文に求められる詳しい分析、考察は必要なく、事例の詳述度合いや新規性、また速報性を重視する。投稿する際は、いずれかの投稿区分を選択しなければならない。投稿受理後は、原則として投稿区分の変更は認められない。なお、編集委員会が投稿区分の変更が適当と判断した場合は、その限りではない。